
フエで絶対外せないおすすめの観光スポット4選
「ベトナムの京都」と呼ばれるフエは封建時代に建立された荘厳な霊廟があるベトナムの歴史に触れる街です。フエのおすすめ観光スポットをご紹介します。
香川のほとりにあるフエ市はハノイから南700kmに位置し、ベトナム中部のトゥアティエンフエ省の省都です。1788年から1945年までベトナムの首都で、阮朝の支配下におかれ、国家の政治・文化・宗教の中心地でした。2003年、ユネスコによって世界文化遺産として登録されました。
フエ古都
フエ京城の地図 画像引用元: nguoikesu
フエを訪れるなら、まず外せないのは、面積およそ500ヘクタール、19世紀初頭阮朝の嘉隆帝(ザーロン帝)によって建てられた多数の歴史・文化遺跡が存在しているフエ古都遺跡群です。フエ古都には京城、皇城、紫禁城が建ち並んでいました。
フエ京城(Kinh Thanh Hue、キンタインフエ)
フエ京城のナイトビュー by: ニャン・グエン
1805年から1823年かけて創建されたフエ京城には10つ以上の城門があり、防衛のために24個以上の要塞が配置されました。キーダイ、隆安殿(ディエンロンアン)、國子監(クオックトゥザム)、ティンタム湖など大小さまざまな阮朝時代の建造物も現在まで残されています。
フラッグタワー(Ky Dai、キーダイ)
フエ京城から見たキーダイの風景 画像引用元: dulichhue
キーダイと呼ばれるフエのフラッグタワーはフエ京城の正面中央に位置します。タワー台は重ね三階菱(1階の高さは5,5m、2階と3階は6m)と似たような建築で、3階とも床に全てレンガが敷かれました。以前、キーダイにある2カ所の展望台に8門のカノン砲が置かれました。木製だった30mのフラッグタワーが天災と戦争による損害を受けた後、現在のフラッグタワーは高さ37m、コンクリートで再建されたものです。
1945年8月23日、君主制の廃止のお知らせとしてベトナム民主共和国の旗がキーダイのトップで初めて掲げられました。
國子監(Quoc Tu Giam、クオックトゥザム)
クオックトゥザム 画像引用元: timhieuvietnam.vn
クオックトゥザムは阮朝初の国立学校で、本来フエ京城から西約5km離れ、フオンチャー区、アンニントゥオン社に位置した「ドックホックデュオン」と呼ばれ、嘉隆帝(ザーロン帝)時代に建てられた学校です。1820年、明命帝(ミンマン帝)が「クオックトゥザム」と校名を変更し、学校をもっと広く改装しました。1848年、学校敷地を壁で囲まれ、2つの寮が建設されました。嗣徳帝(トゥドゥック帝)が学生達を応援するため書いた14章の文章を刻んだ石碑が校庭に置かれました。
1908年、維新帝(ズイタン帝)時代、フエ京城(現在の住所)に移動され、新しい建造物が更に建てられました。1945年、阮朝が消滅した後、クオックトゥザムは現在まで保存された姿で残っています。
明命帝(ミンマン帝)時代の初科挙試験から啓定帝(カイディン帝)時代の最終科挙試験までの293進士(科挙の合格者)の名称を刻んだ32つの石碑が今もまだ残されています。
住所:フエ市、23/8通り、1号
隆安殿(Dien Long An、ディエンロンアン)
隆安殿 画像引用元: homeaz
隆安殿は保定宮(バオディン宮)建築遺構群に属し、1845年紹治帝(ティエウチ帝)によってグーハー川の北岸に創建されたフエ京城で最も美しい宮殿の一つです。「重梁重簷」(二重屋根)という阮朝建築構造が用いられ、宮殿の前面に7室、後面に5室があります。
隆安殿内の最も目立つ特徴は木柱組に全て「龍、月、麒麟、亀、鳳凰」の絵が象牙や真珠の母貝で繊細に彫刻されたことです。
毎年の春に行われた籍田礼が終了後、紹治帝(ティエウチ帝)の休憩所であったが、読書、作詩する場所としても皇帝がよく寄った場所です。現在、隆安殿はフエ宮廷美術博物館になりました。
ティンタム湖(Ho Tinh Tam、ホーティンタム)
白蓮が植えられているティンタム湖 画像引用元: lendang.vn
ティンタム湖は元々フエを流れるキムロン川の痕跡で、嘉隆帝(ザーロン帝)時代にグーハー川とキーテー湖を形成するために改修されました。湖に浮かぶ2つの小島に硝酸カリウムと火薬の倉庫があったが、1822年、明命帝(ミンマン帝)が阮朝の8000人の兵士を動員し、硝酸カリウムと火薬の倉庫を移動して、「ティンタム」と名付け、朝廷の行事などを行う場所として再構築しました。
ティンタム湖は長方形で周囲1500m。ゾアンチャウ島、フオンチュオン、ボンライという3つの浮かぶ小島があり、南にハーフアン、北にドンヒー、東にスアンクアン、西にトゥグエットという4つの門が四方に配されました。湖に白蓮、湖畔に柳が植えられています。
明命帝(ミンマン帝)は「北湖十景」というタイトルでティンタム湖の景色について10の詩曲を書きました。紹治帝(ティエウチ帝))が書いた「神京二十景」というフエ京城の美しい20風景についての詩曲集の中にもティンタム湖が入っています。
皇城(Hoang Thanh、ホアンタイン)
フエ皇城の地図 画像引用元: Wikipedia
フエ皇城(「大内」とも呼ばれている)は阮朝の宮殿、祠堂、皇居である紫禁城を守る場所です。1804年から1833年かけて宮殿や約147の建造物が完成されました。
フエ皇城 画像引用元: Vnexpress
皇城は正方形(一辺600m)の敷地にレンガ(高さ4mx厚さ1m)で建てられました。南にゴーモン門(正門)、東にヒエンノン門、西にチュオンドゥック門、北にホアビン門という四方に配された4つの門があります。
多くの建造物がある天守であるが、全て庭園や大小の湖などの自然に囲まれています。各建造物は床に青や黄色の釉薬が付着したバットチャンタイルが置き敷かれ、「重梁重簷」の建築構造が用いられています。皇城内には漢字で書かれた詩付きの絵画が飾ってあります。
フエ皇城の太和殿 画像引用元: yeudulich
フエ皇城の最も注目されている建造物は朝廷の会議や大使の歓迎会、阮朝の13代の皇帝の戴冠式が行われ、封建時代のシンボルである玉座を設けた太和殿(タイホア殿)です。
紫禁城(Tu Cam Thanh、トゥカムタイン)
紫禁城 画像引用元: huexuavanay.com
阮朝の皇居である紫禁城は1804年、嘉隆帝(ザーロン帝)時代に建てられて、「宮城」と名付けられたが、1822年明命帝(ミンマン帝)によって「紫禁城」と変更されました。
紫禁城は皇城の中に建てられた長方形のレンガ造りのお城で、皇城の正門から四方無事樓までの軸線方向に沿って対称的に構築されました。多くの浮き沈みを経験してきた50の歴史的建造物がまだ残っています。
紫禁城の赤い回廊 画像引用元: bazantravel
厳重に守られていた皇居である紫禁城には、平民はもちろん、官職でも皇帝から呼び出されない場合入れなかったため、紫禁城内の宮廷生活は人々の好奇心をおおいに煽っていました。
維新帝(ズイタン帝)を王輿に乗せて移動している宮殿内の生活 画像引用元: visithue
「側室たちは入宮したら、家族と一生会えなくなる。皇帝からの許可を得た側室もいたが、父親が中に入れず、竹簾で顔が隠されて母親とだけおしゃべりできた。フエでは昔、「子供を入宮させたら一生失くす」ということがよく言われていた。」とトンタットビン作者に書かれた『紫禁城内の生活』に記載されています。
ティエンムー寺
ティエンムー寺 画像引用元: tuoitrethudo.vn
トゥアティエンフエ省、フエ市、キムロン町に位置するティエンムー寺(リンムー寺とも呼ばれている)は1601年、阮潢(グエン・ホアン)国王時代、香川に面するハケー丘で建立されたフエ古都の最古寺です。チャンティエン橋から船上から眺める香川の景色をのんびりと楽しめるドラゴンボートクルーズで3時間程度ティエンムー寺に到着します。20分しかかからないバイクで移動する観光客もいます。
フォックグエン塔、ダイフン殿、ディアタン殿、クアンアム殿、石碑、銅鐘などのティエンムー寺内の歴史的な建造物が全て現在までも残されています。ティエンムー寺の近くに「文館」と「武館」があり、昔、阮朝の賢人たちの文史、数学を研究した場所です。
チャンティエン橋
チャンティエン橋 画像引用元: yeudulich
トゥアティエンフエ省、フエ市、フーホイ町(橋の北側はフーホア町)に位置、香川に架かるチャンティエン橋(チュオンティエンとも呼ばれている)は1899年、成泰帝(タインタイ帝)時代に建設されました。チャンティエン橋は長さ402,60mのアーチ橋で、6つのスパンがそれぞれの長さ67m、幅6m。
チャンティエン橋の景色がインスピレーション源としてさまざまな文学や音楽の作品は作られました。香川からとても気持ち良い感じに吹く穏やかで、涼しい午後の風を浴びながら、橋を歩くフエの人々の姿が毎日見られています。夜になると川の水面に映る幻想的にライトアップされた橋のリフレクションはとても綺麗な夜景を演出します。
グービン山
グービン山と香川の風景 画像引用元: halovietnam
平らな頂面をもつ台形のグービン山はトゥアティエンフエ省、フエ市に位置し、フエ京城から3km離れているフエの外せないスポットです。多種の鳥が生息している松林に囲まれています。山頂からフエ市の山、川、街並みなど最高の景色が見えるように、自然を楽しみながらグービン山を歩いて登ってみませんか。
荘厳な霊廟を見ることができるだけでなく、神秘的な景色も楽しめるフエ古都にぜひ一度お立ち寄りください。
参考元:ベトナム語版ウィキペディア、Kienthuc.net